スキーはかなり昔からの遊びとして知られていますが、雪のほとんど降らない都会の人でも気軽にスキーを楽しむことが出来るようになったのは、戦後になってからです。戦後と言っても70年間もありますが、1960年代にスキーバスが増えて来たことが理由になっています。スキーバスが増えたのはそれなりに理由があります。1960年代は日本が大きく経済成長した10年間でもあります。
当時を振り返ると東京オリンピックが行われ、同時に東海道新幹線が開通しました。まさしく日本の夜明けと呼ぶのにふさわしい10年だったことがわかります。道路もさまざまな国道が開通しただけでなく、高速道路も開通していきました。ただ、当時の高速道路は名神道路が開通しただけです。
道路が整備されたと同時にスキーバスが少しずつ増えて行きました。バスの性能も良くなったこともスキーバスが台頭し始める理由の1つになっています。1970年代になると、東北方面や長野・新潟方面も徐々に交通網が整備されて来ます。1980年代になると、東北方面や長野・新潟方面に新幹線が走り始めます。
景気のよさと相まって、交通網が発達し、都心部に住む人の娯楽として時間をかけてスキーに行く人が増えてきたのです。やがて、新幹線とバスの競争が始まります。スピードを重視する新幹線に対して、スキーバスは格安の料金で勝負を挑みます。このような時代の流れにより、スキーに行くためのバスが増えて行ったのです。